創業から数えて10年!その間にあった色々なトラブル3選! #212

2012年2月に個人事業として船出をしてからもう少しで10年が経とうとしています。

ここ数年、「起業したい」「起業に憧れる」といった相談やお声がけをいただくのですが、起業の良い面しか見えてないのかなと思ってしまいます。起業すること自体を否定するわけではなく、独立・起業するにあたって、「こんなトラブルもあるよ〜」という観点でワタクシの経験談を書いて参ります。

一応、個社が判別できないようにしますが、独特すぎてわかってしまうかも・・・

目次

過去のトラブル1 経費を払わないZ 

 これはもう、6年ほど前になりますね。

 横浜に本社を置くとある広告会社、仮にK社とします。このK社の社長とやりとりをし、ちょっこっとお仕事をもらったりしたところから関係はスタートしました。採用に関するお仕事でしたが、そんなに難易度が高い仕事ではなく、1週間程度で納品まで進められました。ここまでは全く問題のない、良好なお付き合いですが、本題はここから。

そのK社の社長より「キャリアに関するメディアを作りたいんですよ」と相談を持ちかけられ、話を聞いていると大変興味深いお話となりました。その時点で携われるなら面白いなと思っていました。お手伝いする方向で話が進むと、こんな提案をされます。

役員として、ジョインしませんか?もちろん、経費は全部支払いますので!

 当時の自分としては大変ありがたいお話でしたので、ふたつ返事で受けます。

 程なくして、栃木と都内を行ったり来たりする生活が始まりました。既存客の同行から始まるわけですが、交通費がじわじわと効いてきます。都内は電車移動がメインだから、毎日使いますね。恐れ入ります。報酬に関しては利益シェアということで合意していましたが、そもそもな疑問が同行している中で生まれます。

お 客 さ ん と の 関 係 性 出 来 て な く ね ?

 元々の媒体事業で利益を確保して、新規メディアに投資するつもりだったようですが、そもそも受注できるお客さんが少なすぎる&受注してもサービス出稿もつけているから利益率が悪い。更に、「原稿の内容は過去のものを流用して少し変えればOKです」みたいなことを平気で言ってくる。ちょっと唖然としてしまいます。

 新規メディアについても、集まったメンバーに報酬について説明しなかったために、1人また1人と離れてしまう。そしてワタクシに回ってくる作業は、サービス出稿分の原稿作成、、、やりませでしたけど♡

 すかさずかかった経費の支払いについて尋ねると、「利益シェアって言いましたよね?受注決まれば、経費全部巻き返せますから大丈夫です」という回答でしたので、フェードアウト決定!

 かかった経費分だけでもと思い請求書を送るも、入金なし。これ以上は相手にすると時間の無駄になるので、樫倒れの損金処理で終了ッ!

 

過去のトラブル2 仲間や行政を欺いTa会社

 7年ほど前のお話です。国の委託事業で、新規事業を立ち上げて無職者を雇用する場合に資金が払われる事業がありました。その当時、ちょっとした仲間内で取り組んでいたボランティアを事業化するチャンスだと捉え、みんなで取り組み始めました。

 懸命な資料作りの結果、3000万円という破格の委託金を受けられることが決まり、急いで会社を設立し委託事業を開始しました。ちょこっと資料を作って3000万円がもらえるなんて、とてもとても夢のようなお話ですが、実話ですよ!

 事業が本格的に始まって3ヶ月後、事務の方から内緒の相談が入ります。

会社の売上と帳簿が合わない

なんと恐ろしいフレーズでしょう!立ち上げから携わり、こんな状況になるなんて。とりあえず、帳簿を確認すると確かにおかしいズレが生じていました。そこから密かに調査を始めました。するととんでもないことが判明します。会社の売り上げを現金で受け取り、それを代表者が自分のポケットに入れ、会社の売り上げに計上していませんでした。横領といっても過言ではありませんが、とにもかくにも他のメンバーに共有し対策を練ります。

このときの失敗は、代表者以外、資本金を入れていなかったことです。とはいっても、代表者が入れていたのは5万円ですけどね。それなので、携わったメンバーが何を言おうが社外の人間でしかないため、対策が打てません。要は、取締役を解任することもできないということです。

対策が打てない上に疑惑について一切認めなかったので、全員が離脱しました。そして離脱したとある1人が行政にあることをリークします。

あの会社、契約違反してますよ!

こんな情報提供があったら行政は動かざるを得ません。そして事業開始からおよそ9ヶ月後のとある日、地元紙に行政による契約違反と契約解除が公表されました。3000万円のうち支払われた委託金の2000万円にペナルティーが追加された金額の返還命令が下り、今もコツコツと返済をしているようです。

 ワタクシはというと、この事業に携わっていたことで、大きな谷にころげ落ちるかのように、無くす信頼も多々ありました。。。

過去のトラブル3 金にはがめついのJa

 3年前という、わりと最近のお話です。

 助成金と聞くと、何を思い浮かべますか?国からお金をもらえるという感覚で、大きくは間違っておりませんが、あらかじめ承認された計画を実行することで、その費用+αを支給されるのが助成金です。ちなみに会社員の方々(とその会社)が支払っている雇用保険が財源となっています。悪く言ってしまうと、書類をササッと作って計画を実行したことにすれば、もらえてしまうのが助成金でした。とは言っても、2021年現在ですと、そんな簡単にはできないようになっていますが、悪いことを考える人間は、どの時代にもいます。

 そんな折、助成金コンサルと称するある法人からキャリアアップ助成金に関するキャリアコンサルティングの依頼が入ります。最初、とてつもない怪しい雰囲気を醸し出していましたが、出先機関と呼べる人間が県内にいましたので、依頼を受けることにしました。

 大きく分けると、初回・2回目・3回目と期間が分かれています。初回は無事に取引が終了しましたが、2回目3回目になると、一向に費用が払われなくなりました。

 実はその法人の所在地が大阪だったため、サッと訪問することができずメールや電話で督促の連絡をしますが、なしの礫。となったら県内の出先機関の人間にアタックします。結果、法人の代表者と連絡は取れたものの、支払いを拒まれる事態に陥ります。こうなったら最終手段を取るしかありません。

主文、被告は原告に金●●万円を支払え

 一応、自社で決めていた債権回収のルールに基づき法的手段を取り、しっかりと勝訴判決を得て全額+αを回収しました。聞くところによると、全国各地で同様のことを繰り返していたようです。

 手口として、商工会議所でのセミナー開催が入り口でした。セミナーに参加した企業は商工会議所での開催であれば大丈夫だろうと思った様で、油断してしまったのでしょう。その法人の提案についつい乗ってしまう。提案に乗ったら最後、手元に助成金が残るどころか、大きなマイナスを抱える状況になっていました。

 その法人の代表者はたくさんの案件を受注して有頂天になっていたところを、川下りのごとく舞台から引きずり下ろされた感が否めない事態もあったようです。

さいごに

 過去10年間に起きたトラブル3選でしたが、いかがでしたでしょうか?面白いと思っていただけたら、下の問い合わせフォームから感想を送っていただけるとうれしいです。

 公に発信するブログではここまでの内容がギリギリになりますが、もう一歩突っ込むとドン引きする内容もあったりします。ただ、これだけのトラブルに見舞われて、避けることは出来なかったのかと質問をいただきそうですが、実は避けられる要素はありました。

 それは第一印象ですね。第一印象で軽い違和感を3者とも感じました。しかしながら、「気のせいかも?」と考えることで慎重に対処していましたが、残念ながらトラブルに発展する結果となりました。

 これから起業を目指す皆さんには、こんなトラブルをものともしない事業を作って活躍して欲しいと思います!

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    この記事を書いた人

    オーエスワンコミット(株)代表取締役 | 組織の人事と個人のキャリア形成を支援することで社会の発展に寄与して参ります。
    まじめたことからちょっとフザけたことまで、思ったことを書いていきます。趣味はBBQやスノボ等のアウトドアと、お酒呑むこと。
    □日本キャリア開発協会 北関東支部長

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